成人を迎えた女性が宮廷衣装の「十二単(ひとえ)」の上に白い布をまとう伝統行事「着裳(ちゃくも)の儀」を再現する体験会が28日、茨城県土浦市桜町の「装束研究会すがた」で開かれた。2023年度に20歳を迎えた女性がモデルとなり、平安絵巻をみやびやかに再現した。
抽選で選ばれた女性2人が体験。午前の部に親族4人と訪れた大学生、大藤歩楓さん(20)=同県つくば市=は、自治体の「二十歳の集い」で今月着た振り袖に続いて和装を体験。飾りの付いたかつら姿で、15キロ近くある色鮮やかな絹の衣を一枚一枚重ねていき「思ったより重く、暖かかった。すごく貴重な経験ができた」と喜びを語った。和服が好きで応募した祖母の光代さん(73)は「自慢の孫。節目のお祝いなった。最高」と目を輝かせた。
NHK大河ドラマ「光る君へ」の放映で平安時代が注目されており、同会の木村恵子代表(79)は「千年以上続く伝統衣装の原点。平安時代にタイムスリップできたのでは」と話した。
茨城新聞 令和6年1月29日掲載記事